新築か中古か?
新築投資物件のメリット・デメリット
1.小額の自己資金で始めることができる。
物件評価次第ではありますが評価の高い物件は95%融資も可能となります。
つまり資産価値について金融機関の第三者査定が入って評価しているので安心であるということです。
一般の方々にとってはそのような購入方法が無駄に高価な物件を掴まされずに済む安心な方法のひとつであるということです。
2.長期空室保証(20年以上)でリスクヘッジができたり、毎月の家賃など安定して収入が得られる。
「収益なくして投資にあらず」と言われます。長期空室保証(20年以上)でリスクヘッジができるのは新築で、しかも限られた優良案件のみとなります。
毎月の家賃など安定収入が確保でき、融資返済も計画的にできることが大切です。高利回りの中古物件に多いのが「空室」という問題です。購入前の高利回り表示はあくまでも満室想定での利回り表示となっています。
いわゆる"机上の空論"ということです。ですから長期空室保証(20年以上)での保証があるのかどうかが重要な要素となってきます。中古物件対象の2年程度の保証では不安定といえますし、数年後には「空室」という可能性も出てきます。
このように保証期間で物件の真の評価が判定されているといっても過言ではないと思います。中古物件の場合、入居者の入れ替わり時の空室期間は以外に多く、募集期間やリフォーム修繕クリーニング期間などの費用負担も考慮し検討して行った方が良さそうです。
3.場合によっては売却益も得られる。
東京23区の基準地価は2005年には15年ぶりに上昇し、路線価の数倍で取引される土地も相次いで現れはじめました。
以前は"強い"と言われていた地方都市ですが、東北や四国の地価は今では前年比10%近い下落が続き、一部の専門家の間では現在の半分になるとの予測もあります。
近年では投資物件として将来性のある東京に集中する傾向がみられはじめました。2006年末頃から都心部のマンション販売価格が2割程度上昇するとの販売予想が多くでていて、このことはマスコミにも取り上げられているような状況です。
ただし建築基準や規制が厳しくなる前のものとその後のものは評価が割れています。
新耐震基準や2005年末の耐震偽装事件以降の厳しい基準において設計・建築されたものが今後の中古取引マーケットにおいては重要度が高くなるとみられています。
4.税制上のメリットが大きいこと。
サラリーマンの方でも年間10~120万円程度の税制上のメリットがあること、場合によって税金還付・減額の節税効果も期待できます。
そして相続税対策としても期待できます。ひとつ大きなものを所有するよりワンルームマンション数個に小分けした方が相続時に分け易いなど、さらなるメリットも生まれてきます。また精算課税を利用した贈与の場合などにも有効です。
中古投資物件のメリット・デメリット
1.まとまった自己資金が必要である。
物件評価次第ではありますが一般的には融資不可能な案件が多いというのが現状のようです。
融資可能で評価の高い物件でも70%融資が上限とされています。
つまり、まとまった資金を頭金としても金融機関の第三者査定が入って評価した方が安心である、といえると思います。
特に中古物件は粗悪な物件も多く、融資不可能な物件や、融資があっても物件評価の融資割合が低い、などの問題があります。
2.リスクをとって高い利回りにチャレンジできる。
安定よりも少しでも多くの収益にチャレンジしたい、という方には向いているのかもしれません。融資返済計画は不安定になるので、多くの自己資金を投入し、融資額を低く抑えることが重要となってきます。
先述しましたが中古物件で意外に多いのが「空室」です。
購入前の高利回り表示は、あくまでも満室想定の利回り表示となっていることがほとんどです。"机上の論"か否かは運用次第となります。
その他、中古物件は修繕費が意外に多く事前に費用計上しておくことが必要となってきます。
3.場合によっては売却益も得られる。
これは新築も中古も変わりません。中古物件は市場価格にて購入するので新築と違いすぐに転売しても価格にさほど差が出ないといわれています。ただし新築と違い仲介手数料を3%程度支払う事を考慮する必要もあります。
また建築基準や規制が厳しくなる前のものとその後のものでは評価が割れています。
新耐震基準や2005年末の耐震偽装事件以降の厳しい基準において設計・建築されたものか否かが問われると、中古物件は新築物件より将来の中古物件マーケットにおいて厳しい状況になると考えることができます。
4.税制上のメリットが新築に比べて小さい。
新築物件と違い節税効果期待が薄いというのが現状です。
減価償却済み物件のため、帳簿上の経費として算出しにくいというのもあります。
相続税対策も新築ほどの期待は無いようです。中古物件に関しても大きなものを所有するよりワンルームマンション数個に小分けした方が相続時に分け易い点や、精算課税を利用した贈与のメリットは新築物件と同様です。
まとめ
新築物件と中古物件の大きな違いは耐用年数(築年数)にあります。
当然の事ですが新築の方が耐用年数は長くなります。中古物件と新築を比べた場合、利回りにそれほどの違いがないのであれば、新築物件が長期的に安定していると考えるのが一般的です。
また「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が平成12年に制定されましたので、それ以降と以前の物件の品質に大きな開きがあるのも事実です。
それではどの程度の利回りの違いであれば新築物件が良いか、ということになりますが、これについてはそう簡単に結論を出すことはできません。
ひとつ言える事は同じ年収100万円の収益を上げるのに1950万円の新築物件の生涯収益が《年収100万円×60年=6000万円》、950万円の中古物件の生涯収益が《年収100万円×25年=2500万円》とします。
購入時には1000万円の差額が生じていても結局3500万円の収益機会の損失した物件を購入した事になる、とも考えることができます。
また一口に中古物件といっても築年数や物件のグレードも個々でかなり違いがありますので、単純に新築物件に投資すれば良いということでもありません。
このようなことからも投資用不動産選びの大きなポイントとしては、まず第一に優良な物件情報を提供してくれる、信用のおけるパートナー選びが必要となってきます。長期的な投資となりますから投資主(買主)・パートナー、双方の良好な関係を築くことが重要です。
また投資主(買主)も予算やタイプ、エリアなど不動産投資に対して明確な方針を持つことが大事です。
パートナーと密に連絡を取るなどして、自身の考え方や意見を述べる事が大事で、その考え方や意見をきちんと受け止めてくれる、信用できるパートナーを見つけることなのです。物件選びはパートナー選びと言っても良いと思います。